【一発合格】ITストラテジスト試験攻略【勉強法】

自己投資

2021年の春季情報処理技術者試験 ITストラテジスト に合格しました。

この記事では、「文系出身」「IT業界経験は10年超」の私が行った試験対策を紹介します。

難易度の高い試験ですが、一定のやり方で合格できる可能性がある試験でもあります。少しでも参考になれば幸いです。

結論:業界経験あれば有利、260Hの勉強時間は必要

私は2020年の4月から試験勉強開始、当初は10月の受験予定でしたが新型コロナウィルスの影響で半年延期となりました。

結果的に、1年間の勉強時間が取れギリギリ一発合格でしたので、1年間の勉強は必要かと思います。

また、試験の中で論述試験がありますが、それにはIT業界での上流と呼ばれている領域の経験があると有利です。

社会人の方は忙しいと思いますので、「IT業界(上流)経験あり」「1日1時間の勉強時間」で「1年間」の勉強で取れるレベルになると感じています。おおむね 52週×5日×1時間=260時間 ですね。もちろん個人差はあると思いますが。

ITストラテジスト試験とは

ITストラテジスト試験はIPA:情報処理推進機構が行っている、情報処理技術者試験の一つです。

試験制度のスキルレベルはレベル4ですが、歴史的な経緯もあって情報処理技術者試験の頂点と呼ばれることもあります。

ITストラテジスト試験(アイティーストラテジストしけん、Information Technology Strategist Examination、略号ST)は、情報処理技術者試験の一区分である。試験制度のスキルレベル4(スキルレベルは1~4が設定されている。)に相当し、高度情報処理技術者試験の一つである。対象者像は「企業の経営戦略に基づいて、ビジネスモデルや企業活動における特定のプロセスについて、情報技術を活用して改革・高度化・最適化するための基本戦略を策定・提案・推進する者。また、組込みシステムの企画及び開発を統括し新たな価値を実現するための基本戦略を策定・提案・推進する者」。

https://ja.wikipedia.org/wiki/IT%E3%82%B9%E3%83%88%E3%83%A9%E3%83%86%E3%82%B8%E3%82%B9%E3%83%88%E8%A9%A6%E9%A8%93

試験の合格率は約15%程度となります。受験者は「他の試験区分の合格者が多い」&「業界でそれなりの経験ありの方が受験している」という状況を見ると、相対的にかなり難易度は高い試験と考えるべきでしょうね。

取得しようとしたきっかけ

私は文系大学出身ですがIT業界で10年以上働いています。

プログラマー現役バリバリというわけではありませんが、評価(テスト)からプログラミング、チームリーダーなどIT業界の一通りの業務はやってきました。

ここ数年はいわゆる上流工程と呼ばれる業務も担当しています。

業界の年数をこなせば一通りの業務はやるわけですが、経験するだけでは実力があるかどうかはわかりません。なので、担当業務に箔をつけたかった、客観的な基準としてスキルの棚卸証明をしたかった、という理由から取得しようと思いました。

ITストラテジストは4つの試験を突破する必要あり

IPA:情報処理推進機構のITストラテジストのページには、試験における試験時間・出題形式が記載されています。

https://www.jitec.ipa.go.jp/1_11seido/st.html より抜粋

午前Ⅰ、午前Ⅱ、午後Ⅰ、午後Ⅱという試験を1日で受験し、全て基準点以上を取る必要があります。ただし、午前Ⅰは免除制度があります。

基準点は以下ですね。

では、それぞれの試験のポイントを確認していきましょう。

午前Ⅰ:応用情報技術者の過去問を叩き込む

午前Ⅰは4択の問題が計30問出題されます。応用情報技術者試験の試験問題から抜粋された問題が用意されると思ってください。

応用情報技術者の幅広い問題が出題されます。実は文系かつITコンサル等の業務”しか”やっていない人は、地味に鬼門になると思っています。

というのも出題される範囲がとにかく広く、コンピューターの基礎理論や計算問題について苦戦する可能性が高いです。ITストラテジストの試験は午後の難易度が高いのですが、情報処理に縁がない人の場合、午前Ⅰも十分難易度が高いと思います。意味がわからないから。

現に、文系大学出身でIT業界にいながらも細かい演算等の業務から関わっていなかった私は、非常に苦労しました。結果もギリギリ…。

そんな幅広い試験の対策はどうする?ですが、一つしかありません。

「過去問を徹底的に暗記する」です。

過去問は「高度共通午前Ⅰ」に加えて「応用情報技術者」の過去問を暗記しましょう。暗記です。意味を理解しなくてもよいです。

問題文を読んだ瞬間に答えの記号がわかるようにしてください。

もちろん本来であれば内容を理解するのが理想です。ただ、ITストラテジストは午後の高難易度試験への対策に注力したいため、午前問題に時間がかけられません。

従って、試験直前(1週前)から集中的に暗記する。が、一番効率的な内容になると思います。

午前Ⅱ:ITストラテジストの過去問を叩き込む

午前Ⅱは4択問題が計25問出題されます。午後ⅡからITストラテジストの専用問題となります。

午後Ⅱも過去3年分くらいの過去問を全て暗記しましょう。

午前Ⅰと異なり、ただの暗記ではなく、問題文の意味・4択回答がそれぞれ何の説明なのか理解するようにしましょう。理解することで、午後問題の基礎知識になるからです。

試験時間も短いので確実に正解していきたいところです。

午後Ⅰ:解き方を理解した上で、過去問を解く

午後Ⅰ試験は記述式となり、午前の4択問題から難易度が一気に上がります。

午後Ⅰの記述試験は4つの問題のうち2問を選択して回答します。4問のうち1問は組み込み系の問題です。

問題の構成としては長文の問題文を読んだ後に、5〜7問程度の記述式の設問が設定されています。

よく設問を読んでから問題文の該当箇所を読む、という解き方がありますが、ITストラテジスト試験の場合はあまり通用しません。しっかりと問題文を読み込んでから設問を解くほうがスムーズです。

問題文を読む際にただ読むのではなく、何が問題になっていてどのように課題を解決しようとしているのか、課題と対策の紐付けを読みながら問題文に書き加えていくとよいです。紐付けを行うことで、設問の半分くらいは解けるようになります。

というのもITストラテジストの午後Ⅰはある意味「国語・現代文」の試験なので、答えが問題文中に書いてあるケースがほとんどです。

あとは時間配分。1時間半で2問解く必要があるので、1問に割ける時間は問題選択の時間もあるので45分弱です。

問題の解き方の理解、時間配分を意識してから、過去問を解くのがオススメです。いきなり過去問解いても正解率は上がりません。必ず解き方の理解をしてから過去問をやりましょう。

問題の解き方については、以下の三好さんの動画がオススメです。

午後Ⅱ:セオリーとなる論文構成を理解し、合格パターンの論文を2つ用意する

午後Ⅱの論述試験はITストラテジスト試験の最大の難関です。

午前試験、午後Ⅰと疲れた状態で、2時間の論述試験という大変ハードな内容となっています。

論述試験は3つの問題のうち、1つを選択して回答します。3問のうち1問は組み込み系の問題です。

論述試験の問題の中身は設問ア、イ、ウの3つのパートに分かれており、それぞれの回答文字数は以下のような内容です。

  • 設問ア:800字以内
  • 設問イ:800字以上1,600字以内
  • 設問ウ:600字以上1,200字以内

設問アは少なくとも600字以上は書いたほうが賢明なので、最低数の文字数でも 600 + 800 + 600 なので2,000文字以上の記述が必要です。

2,000文字以上を論文構成検討も含めて2時間で書ききらないといけません。

しかも論文の構成は当然ながら点数評価ではなく、独自のランクによる評価でAランクのみ合格となります。

文字を書くのも大変なのに、論文構成がしっかりしていないと合格はかなり難しいです。

ただ、論文構成ですがある程度セオリーとなる書き方が存在します。また、出題される問題もある程度パターンがあります。

従ってセオリーを理解しつつ、パターンにあった合格内容レベルの論文を事前に用意するのが重要なポイントとなります。

ここで業務経験があればあるほど、パターンに沿う論文を事前に準備しやすくなります。また、イメージもしやすい。

ITストラテジスト午後Ⅱの論文は以下の書籍が非常に参考になります。

独学か通信教育か?

さて、4つの試験の紹介をしつつ勉強法を簡単に紹介しましたが、独学でできるものなのか、それとも通信教育などを利用するべきなのか、悩むところだと思います。

私の実感ですが、午前試験は過去問をひたすら行えば突破はできますので、独学で十分です。

対照的に午後試験、特に午後Ⅱの論文は内容がAランクに到達しているのか、自分で判断するのはかなり難しいと思います。

通信教育の場合、論文の添削や模試による論文評価があるのでレベルの把握ができます。

iTEC社の通信教育を受講

私はIPAの高度系の情報処理技術者試験を受けるのが始めてだったので、独学での受験は難しいと判断し、iTEC社のITストラテジスト・スタンダードコースを受講しました。

タイミングによっては早期申込で割引制度があります、おおよそ試験7ヶ月前くらいでしょうか。

この通信教育ですが、午前問題はWEB上で過去問の学習を行うことができます。スキマ時間で学習できるので、まあまあオススメです。ただ、午前Ⅰなどは応用情報技術者の問題なので、別の無料サイトでもWEBでは勉強できますね。優位性はそこまでないです。

午後問題はWEBではなく、参考書籍による机上学習がメインです。午後Ⅰに関しては動画学習もあるのですが…、あまり参考にならず前に挙げた三好さんの動画のほうがはるかにわかりやすいですね。

ここまでくると役に立つのか?と思うところですが、この通信教育は午後Ⅱの添削と模試があるのが重要な内容となっています。

午後Ⅱの論文添削ですが、A評価(iTEC社の基準では60点以上)になるために何が足りないか、具体的に指摘されるようになっています。試験最大の難関である午後論文の現在のレベル感がわかるようになる、これが一番重要です。

午後Ⅱの論文添削は計2回、模試の論文評価も入れると全部で3回の添削・評価を受けることができます。私の場合、添削を繰り返す中でギリギリA評価まで達していたので、どの程度の内容を書けば合格基準になるのかわかるようになりました。

書き忘れていましたが、iTEC社のITストラテジストに関連する書籍5冊も込みになっています。この書籍5冊を半年で消化するようなスケジュールで通信教育が進んでいきます。

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試験日の対策

試験会場は事前に希望する地区を選択しますが、最終的にはIPAが指定する会場での受験となります。もし、自宅から会場まで時間のかかる場合は会場近くのホテル等で前泊するのも手かもしれません。

私の場合、午前Ⅰからの受験だったので、前泊しました。午前Ⅰは免除制度があるので、使える場合は有効的に活用すべきです。長い試験なので余計な体力は使うべきではないので。

午前Ⅰから午後Ⅰまでは試験時間もそこまで長くないのですが、午後Ⅱの論述試験は2,000文字超の手書きになるので想像以上に体力を使います。午後Ⅱ用の体力を残すようにペース配分が以外にも重要だと思います。

あとは、最後まで諦めないこと!私も午後Ⅱは制限時間の2分前に3,000文字程度書いて、書き終わりました。ギリギリまで粘って書ききることがとにかく重要です。

まとめ

簡単でありますが、私が合格したITストラテジスト試験の紹介と勉強法について書いてみました。

ITストラテジスト試験は午後Ⅱとそれ以外の試験で対策方法が異なります。

午後Ⅱ以外、特に午前試験はとにかく過去問をやる。やる分だけ得点は上がります。午後Ⅰは解法を理解した上で、過去問をやる。

午後Ⅱは手書き論文慣れするためにも、事前に論文を2パターン程度用意しておくこと。できれば事前に添削(チェック)を受けること。

勉強時間が必要なので、事前に試験勉強のスケジュールを立てておくこと。特に午後試験はまとまった時間が必要です。

ITストラテジストは難易度の高い試験です。IPAの最高峰と呼ばれる難関試験を突破することで、自信にもなりますし、IT業界なら周りの見方も少し変わってくるはずです。

諦めず最後まで頑張る。特に午後Ⅱ論述試験が鬼門ですが、自分を信じて試験勉強を行いましょう。

参考になれば幸いです。

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